最終更新日:2014/5/30

はまかぜ新聞(洋港版)掲載

21.浮遊肋に注目!

肋骨は左右12対あります。
上の10対は前方で胸骨につながりリングを形成しています。
第11、12肋骨は、先端が腹壁に遊離しており”浮遊肋(ふゆうろく)“と言われています。

私は最近ここに注目しており、腰、肩、首、ひざ、ひじなどの痛みで受診される方を診ると、この浮遊肋が凝り固まっていて、押すと痛がる人が多いのです。
浮遊肋を緩めると、痛みが軽減することが多く、体の要(かなめ)だと考えています。

自宅でできるほぐし方は、うつぶせに寝て、家人に浮遊肋を親指で押してもらう方法です。

人にほぐしてもらう場合

  浮遊助1 浮遊肋(第11,12肋骨)は、一番下、二番目の肋骨です。
この骨を、強く押してもらって、動くようにしましょう。

自分でできるほぐし方は、両手の親指を浮遊肋に押し当てて、大きく息を吸って吐く時に、体を反るようにして、前方に押し出してください。
その時、左右の浮遊肋を寄せるように力を入れて前方に押し出すようにすると、より効果的です。

自分でほぐす場合

浮遊助2 両手の親指を浮遊肋に押し当てて、大きく息を吸ってください。
浮遊助3 息を口からハーっと吐き出しながら、体を後ろに反るようにして下さい。
この時、親指で浮遊肋を前のほうに押し出してください。
また、左右の浮遊肋を寄せるように力を入れるとより効果的です。

別の方法は、片手の親指を浮遊肋に押し当てた状態で、肩を後ろに引くようにして上半身をねじってみてください。
(この時親指を一緒に動かさないように。)

浮遊助4 親指を浮遊肋に押し当ててください。
浮遊助5 親指で浮遊肋を前方に押した状態で、肩を後ろに引くようにして、上半身をねじってください。
参考 浮遊助6 親指を一緒に動かしてしまうと、上半身は捻じれていません。
これがポイントです。

これを数回繰り返してください。
体が軽くなるのを体感できるでしょう。

普段の姿勢で、浮遊肋を寄せるように意識すると、猫背も改善するでしょう。
歩行時も、浮遊肋を寄せるように意識すると、軽くなるでしょう。
肩甲骨を寄せるのではなく、“浮遊肋を寄せる”ように意識することが大事です。

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