はまかぜ新聞（洋港版）掲載

２２．テニス肘ってどうしてなるの？

テニス肘とは、医学用語では上腕骨外上顆(か)炎と言います。
中高年の方に多く、“何もしていないのに、物を持ち上げると肘の外側が痛い、雑巾を絞ると痛い”と訴える人が多いのです。

診察すると、肘の曲げ伸ばしでは可能で痛みも伴いません。 手首を上に反らすと痛みを訴えるのが特徴的です。

細長い棒を持ってみる

細長い棒を持ってもらうと、腕の延長線上に構えて持つことが多く、内側に倒してもらうと、肘が外側に開き、手首を下のほうに、さらに小指側に曲げて持つことが多いのです。
薬指・小指で握るのではなく、人差し指・中指で握るとこういう動作になります。

このような物の握り方が習慣になっていると、上記のような痛みが出てくるのです。
いわゆる動作習慣病です。

人差し指・中指で握ると・・・	薬指・小指で握ると・・・

持った棒を内側に倒す

人差し指・中指で握ると・・・	薬指・小指で握ると・・・

読者の皆さんにも実感して頂きたいと思います。

中身の入ったペットボトルを握って、肘を曲げて前方に持ち上げてください。 そして、ペットボトルを左右に振ってみてください。

手首から肘の外側にかけて筋肉が張る感じがする人は、人差し指・中指で握っている人です。

そういう人は今度、あえて薬指・小指に力を入れて握って振ってみてください。

肘の周りの筋肉に張りを感じないで、脇の下後ろに筋肉の張りを感じると思います。
これなんです。

テニス肘になっている人もなっていない人も、今日から、薬指・小指を意識して物を握る努力をしてみてください。

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